零れ落ちる砂

とりあえず色々あった1日。


自分の手にすくえる砂の量は一体どのくらいなのか?
そのすくった砂を全部零さずにいられることは可能なのか?
すくえる砂の量に限界はあるのだろうか?


指の隙間から零れ落ちる砂を見つめながら、ふとそんなことを考えていた。
一度すくった砂は、やっぱり零したくはない。
でも知らず知らずに、僕の掌から砂は零れてるみたいだ。
…知らずってのは嘘だ。
だって零れる砂を僕は見ているのだから。
何だか虚しくなってきた。


選択肢は3つ
1.妥協してすくった砂を零す
2.これ以上砂をすくわない
3.限界を超えてみる


3を選ぶなんて、非現実的すぎるだろうか?
でも自分の限界がどこにあるかなんて、自分でも分からない。
人間なんて、結局心のどこかでセーフティーがかかっているのだから、
本当の限界は自分が思っている以上に、先の方にあるのかもしれない。
とりあえず行けるところまで行ってみよう。
そこから先はそれから考えるさ。


…でも一体僕は今、どこに立っているのだろう?